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若き仏大統領マクロンの思想と政策を知る。『革命』を読んでみた

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私たちが革命を行わなければならないとしたら、それはまさしく学校教育の革命である。

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革命 仏大統領マクロンの思想と政策

 

右でも、左でもない。前へ!

39歳。フランス史上最年少の大統領、エマニュエル・マクロンの政策提言と思想が綴られた『革命』。

 

APU(立命館アジア太平洋大学)学長の出口治明さんの推薦図書ということで、大分・別府のAPUに向かう飛行機の機中でこの本を読みました。

 

感想は、一言で言うと「衝撃」。

こういう政治家、こういうリーダーが、ほとんど同世代(30代)にいるんだということに衝撃。

こういうリーダーを選ぶことのできるフランスという国と国民の民主主義の底力にも衝撃。

 

日本では、なぜかあまり報道されていませんが、フランスでは今凄いことが起きようとしているのかもしれません。

 

以下、本文より印象に残った箇所を抜粋しています。若きフランス大統領マクロンの政治心情や姿勢が分かるかと思います。

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2017年の仏大統領選挙は異例づくめだった。

共和党と社会党の二大政党が決選投票に進めず、66%以上の圧倒的得票率を得て無党派層代表のエマニュエル・マクロンが当選した。

39歳、仏史上最も若い大統領だ。フランス国民が従来の政治に「ノン」を突き付けた結果である。

 

マクロンは「アンガージュマン」を現代的な意味において復活させようとしている。聞きなれない言葉だが、現代風に言えば「コミットメント」に近いだろう。

つまり、フランス国民に対して、主権者として、政治や社会の変革に対してコミットメントするように求めているのだ。

 

大統領選挙後の議会選挙で、子育て中の母親など政治の素人に立候補を呼びかけた。

19,000人の応募があり、これまで政治に縁のなかった人が多数議会に送り込まれた。当選者の47%が女性。まさにこれがアンガージュマン(コミットメント)だったのだ。

 

マクロンは就任早々、フランス経済発展の妨げになっていると考えていた労働法(労働者を解雇することが極めて困難)の改革を行った結果、支持率が64%から40%に急落した。

敵対勢力は冷笑したが、その後、支持率は52%に回復。フランスでは極めて異例なことだが、マクロンの政治手腕を評価する国民が増えている証だ。

 

マクロンがなぜ勝利できたのか?

それは国民の声に徹底的に耳を傾け、政策提言に反映させたからだ。1軒1軒訪ね歩いてアンケートに協力してもらい、2か月で10万人の声をすくいあげて分析し、問題点を議論を重ねた。

 

マクロンの支援者の8割は政治経験のない一般市民、選挙活動もすべて手弁当のボランティアだった。皆で作り上げたマクロンの政策提言を手書きチラシやポストカード、SNSも駆使して広め、支援者同士の絆を深めた。老若男女から幅広い支持を集めた。

 

米トランプ大統領が「アメリカ大使館をエルサレムに移転する」と発表するとマクロン大統領はすかさず「懸念」を表明した。

トランプの声明は中東に混乱をもたらす。そう考えたマクロンは、友好国のアメリカであっても諫言するのをためらわないのだ。日本の政治家との差をここに感じる。

 

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日本でも同じような世代交代、政治の大きな変化が起きるのか、と考えると、果たしてどうなんだろうという気持ちになってしまいました。

 

 

マクロン大統領の教育改革論とは?

さらに、マクロン大統領は、国力復活は教育改革から、と強い信念のもと、学校現場や教育の改革にもリーダーシップを発揮しています。

 

教育改革について触れた箇所も、以下に抜粋してみました。

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すべての子供たちに学ぶ機会を。

 

生産力を復活させるために、何よりも人材に投資せねばならない。

 

私たちが革命を行わなければならないとしたら、それはまさしく学校教育の革命である。

 

今日、フランスの学校は決して優れた成果を出していない。フランスの教育システムは不平等を減らすどころか、不平等を助長している。

 

生徒の5分の1が読み書き計算もできないまま小学校を卒業する。落ちこぼれとなる被害者は、たいていは移民出身層だ。職業訓練校に入れず、社会のなかで居場所も見つけにくい。

 

あまりに長い間、国家は抜本的な教育改革を怠った。その結果、300万人ものフランス人が貧困ラインを下回る生活を送っている。

 

eラーニングという新しいメソッドによって、小学1年生から2年生に進級する際の読み書きの遅れを取り戻せるかもしれない。

 

画期的な新しいタイプの学校や教育施設をつくることを提案する人々に対して、どんな障害もあってはならない。

 

教師の「雇用危機」が問題だ。口を挟む官庁、官僚主義的な管理、増える一方の事務的な仕事、保護者との関係悪化、定期的な昇給がない。教師たちがどんな精神状態に置かれているか考慮しない限り、私たちは何も成し遂げられないだろう。

 

現場の教師の方が生徒のことをずっとよく知っているのに、役所のソウトウェアプログラムが生徒の運命を決めてしまう教育業界のあり方。これら全てが問題なのだ。

 

小学校こそが不平等の根源であり、具体的に行動すれば最も大きな効果が期待できる。

 

恵まれない環境に生まれた子供たちのための早期教育は効果がある。

 

小学校と中学校に続く二つ目の闘いは、バカロレア前後の指導についてだ。年に10万人の若者が、高卒資格も職業訓練資格も得ないまま、我が国の教育システムから離脱している。

 

大学に対しては、教育方針と予算の使い道についてこれまで以上に大きな自主性を与えなければならない。古い教条主義は終わりにしよう。

 

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人材への投資、教育への投資こそが、国力である、という強い信念を、マクロン大統領の政策から感じました。

 

フランスの小学校の状況などは、知らなかったので結構な衝撃。

日本だと「読み書きができない人がいる」という光景がイメージ湧きづらいですが、これから人口減で移民受け入れなどが重要なイシューとなる日本にとっても他人事ではなくなるかもしれません。

 

学校現場、とりわけ教員の負担に関する問題は日本と似通った面もあるので、参考になる部分も大いにありそうです。

 

閉塞感が漂う日本で、この本は、変革を志す、あるいは期待する、少しでも多くの日本人に読んでほしいなと思いました。

 

革命 仏大統領マクロンの思想と政策

革命 仏大統領マクロンの思想と政策

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