6/26〜6/29 オランダ教育視察の報告会イベントを開催しました
日本の教育をアップデートせよ!
昨日(7/29)は、クラウドファンディングで応援した、北海道教育大学4年生の越智達也くん、長澤瑞木くん2人のオランダ教育現場の視察(6/26〜6/29)の報告会イベントを新宿で開催しました(^^)
7/29(日)14:00~オランダのコーチング型教育の現地視察の報告会が行われます。教員を目指すふたりの大学生が、現地で見てきた「子供の個性と可能性を引き出して伸ばす」コーチングという教育方法についてお話します。オンライン参加可能です。https://t.co/bTF6CP4Wo7 pic.twitter.com/bNjJJTuUUs
— 駐日オランダ王国大使館・総領事館 (@NLinJapan) July 20, 2018
イベント告知を、なぜかオランダ大使館の公式ツイッターアカウントのリツイートしていただくという奇跡が起きたため、一部の方は、オランダ大使館の公式イベントと勘違い(良い意味で!)されて参加頂いた方もいました(゚o゚;;
北海道から、越智くん長澤くんの2名が到着
北海道教育大学の越智くん、長澤くんの2名も到着。
西新宿のど真ん中で、恥ずかしさ180%マックスのペアルックTシャツ(自作のあまりオランダ感のない「オランダ教育コーチング」特製Tシャツ)を装備し準備は万端。会場へ向かいます。
越智くん長澤くんに関しては、実はこの日初めて会いました。
(※5月にクラウドファンディングを応援して、この日のイベント開催に至ったのですが、経緯については過去記事をご参照ください)
暑さに弱い越智くんは、東京の猛暑に息も絶え絶えでしたが、このイベントをやりきるまでは死んでも死に切れないということで、なんとか会場へ。
会場に到着!いざ準備!
イベント会場は、以前、会社で新卒採用をやっていたときにJobwebの採用イベントで知り合った株式会社フロムスクラッチ(『B - dash』などのマーケティングオートメーションツールを提供しているデータテクノロジーカンパニーです)の峰岡さんにご好意でセミナールームを貸していただきました。
知り合った当時(8年くらい前?)は10名くらいのスタートアップだったのに、時を経て100名を超える企業に成長していました。すげー。
フロムスクラッチさんのオフィスエントランスです。引く位オシャレです。
セミナールームでさっそく準備に取り掛かる越智くんと長澤くん。
この日のプログラムやプレゼン内容はすべて彼らに任せていたので、自分もハラハラワクワクドキドキ。
次回のStudyNightFeverイベントに登壇予定で、この夏オックスフォード大学のサマープログラムに参加予定(クラウドファンディングを実施中)の冨樫さん(N高の1期生)が案内板を即興で描いてくれました。絵心ありすぎ上手すぎ。
フロムスクラッチとオランダ教育コーチングのコラボ!
(左は峰岡さん)
準備は整いました!
30名が満席!オンラインでも遠隔で20名が参加、サウジアラビアからの参加者も!
いざ開場すると、猛暑をものともせずに約30名の参加者が集まってくださいました。
なかには、なんと大阪や名古屋からわざわざ参加してくださった方もいてビックリ仰天!(◎_◎;)
この日は、オンライン中継も実施したのですが、オンライン参加者も20名を超える盛況ぶり。沖縄からの参加者もいてびっくりしたのですが、なんとサウジアラビアからの参加者(以前、オランダに在住されていたそうです)もいて、会場の参加者全員イスから落ちるくらい驚きました。
報告会イベントは、一方通行ではなく、参加者の方同士のディスカッションもふんだんに盛り込んだ「オランダ式」で実施しました(とても良かった!)
こういうテーマの勉強会は初めて開催したので、どんな人がくるんだろう、、、と思っていたのですが、実に多種多様な方々にご参加いただきました。
教育関係(幼稚園の園長先生、大学教授の方、大学や学校、保育や幼稚園勤務の方など)ももちろんいましたが、教員志望の学生さん、育児に悩める母親父親の方、はては超大企業(世界的に有名)の人事部の方まで、本当に幅広い層の方に参加いただきました。
変わり種、といっては大変失礼ですが、オランダでセミプロのサッカー選手として4年間プレイし、先月日本に帰国したばかり、という武藤嘉樹似のイケメンもいました(オランダ大使館のリツイートを見て公式イベントだと勘違いされてご参加。笑)
かんじたのは、教育現場だだけでなく、企業やスポーツの現場でも「これまでの日本式ではない、何か新しい人を育てる方法論」を模索されている方が多いのかな、ということです。
オンライン中継もこの通り。会場がディスカッションしている間は、チャット機能でみなさんで意見を交換したりで、予想外に盛り上がりました。
※途中トラブルで中断してしまい申し訳ありませんでした。今後の反省に生かします。
オランダの教育は選択肢が多種多様。コーチングがすべての基盤に。
さて、本題。
オランダ視察の報告についてです。
大きく分けると、次のようなトピックについて話がありました。
①イエナプラン教育などオランダの多種多様な教育について
②オランダ式教育のすべての基盤となるコーチングについて
③実際のオランダの学校の授業がどうなっているか
④オランダと日本の教員養成課程の大きな違い
⑤未来(すぐそこかも)の先生の役割について
⑥越智くん長澤くんが考える、オランダ式教育を日本でどう取りいれるか
⑦質疑応答タイム
かなりボリュームのある内容なので、それぞれの詳細は、追って別記事をアップしたいと思います。ここではダイジェストをご紹介。
オランダの教育というと「イエナプラン教育」が有名ですが、最大の特徴は「小学校の段階で、イエナプランだけでなく、さままざまなタイプの学校があり、子供の個性に合わせて選択できる」という点かもしれません。(日本のように「公立か私立か」という単純選択ではない。)
また、オランダでは生徒を200人集めれば誰でも学校を開設できるという話も驚きでした。教育の多様性と自由を国が保証&後押ししているのです。
オランダ式教育のすべての基盤(共通点)がコーチングです。
教師が一方的に教え込む「ティーチング」と異なり、「相手(子ども)の中から「解」を引き出す」のがコーチングの基本的な考え方です。
(誤解のないように書くと、オランダの学校でも知識を教えるティーチングが全くないわけではありません。あくまで軸となるのがコーチング、ということです)
さらに、オランダと日本の教員養成の仕組みの違いについて。
簡単に言うと、オランダは日本の100倍くらい手間暇かけて教育のプロフェッショナルを養成しています。専門性が別次元(あくまで大学を出て教員として現場に立つスタートの段階です)
自分も教員免許を取ったので分かるのですが、日本の場合、大学4年生になって初めて教育実習にいきます。しかもわずか3〜4週間程度。
教育学部の場合は違うと思いますが、一般学部で教職課程をとる場合、教育実習で初めて授業をやったり指導案を作ったりします(完全にぶっつけです)。
プレゼンの仕方、授業計画の作り方、生徒との関わり方、そもそも学校(の先生)にどんな業務があるのか、など、まったく習わないまま、丸腰丸裸で実習にいきます。
天然で喋るのが上手いとかコミュ力が高い人はいいですが、そうでない人は、教育実習にいって木っ端微塵にされるケースも多いのではないかと。
(そもそも旧来型の日本の学校現場でプレゼンの仕方なんて習いませんし、場もありません)
オランダの場合、かなり早い段階で実習もこなしますし、先ほどのコーチングなども必要な資格取得しないと教員にはなれません。高度な専門職なのです。
次は「未来の先生の役割」について。
①Expertーその分野での専門性があるか
②Modelーどんな教師が理想であるか
③Designerー子どもに合わせてデザインできるか
④Coachーコーチングができる
日本の教師に決定的に足りないのは「③デザイナー」「④コーチ」この2つの要素、という話が二人からありました(①②も怪しい人も多いのかもですが、、、)。
黒板に板書して知識を教えるだけの先生は、映像授業に取って代わられるでしょうし、工業化時代の遺物のようなものなのかもしれません。
結論、日本の教育をアップデートしないといけない、コーチチング型(子供の個性や強みを伸ばし、幸せにする)の教育を普及させないといけない、ということを強調していました。
具体的に、日本にオランダ式教育をどのように取り入れたらいいか、彼らの提案&アイデアは、また別記事にまとめます。
質疑応答タイム。
オンライン参加者からも熱心に質問が飛び、さらに学びが深まりました。
どんな質問や議論があったかはまた別記事にまとめます。
ひとつだけ驚きだったのは、オランダ式教育の礎を築いたのは、実は日本人だったと言う話。日本人の金森先生という方が、オランダ教育界では大変有名だそうで、ルーツは日本にあったのかと目から鱗でした。
最後に参加者の方と記念写真。
・・・を、撮るのを忘れていて、半数以上の方が帰ったあとに撮影(笑)。
今回の報告会イベントが新しいイノベーションを生み出すきっかけになれば嬉しいです。何かコラボしたい方はぜひ連絡ください!
北海道の最高39階JRタワーを超える、49階高層階で反省会。
イベント後は、西新宿の高層ビルのお店で反省会(打ち上げ)。
北海道は39階のJRタワーが最高ということで49階からの眺めにテンション上がる越智くんと長澤くん。
夜になったら夜景が。
隅田川の花火大会が偶然見れてラッキーでした。
オランダ土産にゴッホの美術館でしか売っていない「ひまわり」が描かれたお猪口をもらいました。これは嬉しい!
オランダでも日本酒飲むんですかね?
素敵なプレゼントありがとう!☺️
ふたりは今後、留学や大学院進学など、さまざまな進路を考えているようですが、こういう若くて情熱と志と行動力のある人材が教育界で活躍してくれると、日本の未来は明るいなと思います!
二人に興味ある方は、どしどし連絡してあげてください〜。
北海道教育大 越智達也
Tatsuya Ochi (@octty_23) | Twitter
北海道教育大 長澤瑞木
長澤くんは秋にハーバード大学の学会などにも参加しに行く予定で、またイベント登壇を予定しています!
次回は、英オックスフォード大学サマープログラムの参加報告会!
それから次回は、冨樫真凜さんのクラウドファンディングを応援して、英オックスフォード大学サマープログラムの参加報告会を開催したいと思っています。
冨樫さんは、KADOKAWAとドワンゴが開校したネットの通信制高校「N高」の第1期生。将来は「日本にない新しい形の幼稚園を作る」のが夢ということで奮闘しています。
ハフィントンポストでも取材されていたので記事を貼り付けておきます。
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「断然、ひとりの方が勉強しやすい」生徒が自由すぎるN高の挑戦
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