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V字復活『熱海の奇跡』にスタートアップの真髄を学んできた!「99℃」が生み出す地域を救うイノベーションとは?【9000文字リポート】

さびれた温泉街の代名詞がV字復活?!『熱海の奇跡』の仕掛け人・市来広一郎さん主催のイベントで、スタートアップの真髄を学んできた!

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コワーキングスペース「naedoco」で開催されたイベントの様子。

 

熱海が盛り上がっているのをご存知ですか?

昨日は熱海にいってきました。

目的は『熱海の奇跡』の著者・市来広一郎さんと熱海市主催のスタートアップ支援プログラム『99℃』のイベントに参加するためです。

 

『熱海の奇跡』の詳細はこちら

  ↓   ↓   ↓

www.hirokiyokoyama.jp

 

先日、たまたまAmazonにレコメンドされてポチってしまったこの本のレビューをブログに書いたところ、7月のAPU訪問の際に、別府で知り合った方の知り合いだったことが発覚(世間は狭いです)。さっそく市来さんに連絡をとって訪問してきました。

 

誇張抜きで、熱海に観光客が殺到している! 

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電車に揺られ熱海へ向かう。

都心部からでも最短40分でいけます。

新幹線も止まるので、アクセスは実はとても良いのです。

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自宅から小一時間で熱海駅に到着。

 

うおおおおおおお・・・!

ここは渋谷?!というくらい、マジで人でごった返しています。


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熱海の改札前。

人、人、人、人・・・!


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熱海駅ビルは2年前にリニューアルされました。

駅前には足湯があります(右下、見切れてますが)。


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駅の目の前から海へと続く商店街の入り口。

原宿竹下通りかと錯覚するほど、とにかく人が多い。

 

そして、驚くのが、若い人が多いこと!

女子大生風のグループや若者カップル、30代くらいの子育て家族。

とにかく驚くほど若い人がたくさん熱海にきています。


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商店街のなかほど。

とにかく人が多い!


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干物屋さんの店先。

昔ながらの熱海らしい風情も残っています(>_<)

ちなみに、マグロのほほ肉の干物はめちゃ美味いです。

 

商店街を抜け、復活を遂げた中心街「熱海銀座」へ!

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熱海駅から海に向かって坂を下り歩くこと10分ほど。

熱海の中心街「熱海銀座通り」に到着しました。

 

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市来さんが熱海にUターンして、最初に手がけた店舗がこの「RoCA」さんです。

おしゃれなカフェ&バー&ショッピングポイントでございます。

 

ここが熱海?!と突っ込みたくなるクリエイティブ感溢れるお店。

南ヨーロッパ(いったことないけど)を想起させる洗練された空間です。


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店に入って左手がカフェ&バー。

地元の方?と観光客も混じり、昼からワイワイやっていました。

異常にいい匂いが漂っていました。


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こちら向かいのジェラード屋さん。

少したったら女子グループの行列ができていました。


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市来さんが運営するゲストハウス兼カフェ「MARUYA」さんです。

こちらも「RoCA」同様、古い空き店舗をリノベーションしてオープンした店舗です。

宿泊もできますし、手間はカフェ&バーとなっています。


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市来さん、はじめまして!こんにちは!

・・・・と思ったらPOPでした。

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ゆったりとした時間が流れる店舗内。

店先で名物「サバサンド」を焼いているので、ここでも尋常じゃない良い香りが漂っていました。


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奥がゲストハウスになっています。

ここは1階の共有ルーム(リビング&キッチン的なスペース)です。


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うーーむ。

オシャレだ。オシャレすぎるぞ。

今度は絶対泊まりたいです。

 

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イベント開始まで少し時間があったので「MARUYA」さんで休憩。

がまんできずに「熱海ビール」に手が伸びてしまいました。

悪いのはこの魅惑のラベルです、はい。

 

いざイベント会場のコワーキングスペース「naedoco(ナエドコ)」へ

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いつまでもビールを飲んだくれているわけにもいかないので、イベント会場へ移動。

ここも古いビルを改装してオープンしたコワーキングスペース「naedoco」です。

入り口からして、またまたオシャレ。


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オフィスの入り口です。


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やっと会えた市来さん!

こんんちは!!!・・・って、またもやPOPでした!


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コワーキングスペース「naedoco」の内部です。

明るくて気持ちのいい空間。

かなり広いスペースなので、業務だけでなく定期的にイベントも開催されているようです。

 

熱海市スタートアップ支援プログラム「99℃」のイベントがいよいよ開始!

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ということで、ようやく会えました!

3D(実物)の市来さん!

 

ちなみにTシャツはオリジナルの熱海Tシャツ(ATMY)を装備(Yはなんだろう?「湯」のY?)。気合い入ってます。


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本日の「99℃」のイベント趣旨を説明する市来さん。

写真、思い切り目つぶってます。すみません・・・。

 

この「99℃」は、熱海市と市来さんが運営するNPO法人atamista(アタミスタ)&株式会社machimori(マチモリ)が提携して実施している「スタートアップ(創業)支援プログラム」です。

 

4ヶ月間のプログラムで、熱海市と市来さん&メンターの皆さんが創業支援する「99℃」。実際にこのプログラムから、さまざまな地域を救うビジネスやイノベーションが生み出されているのです。

99℃ Start Up Proglam

renovation-atami.net

 

さらに、年に1回、このプログラムの参加者が集い、発表する「ATAMI2030」というカンファレンスイベントもあります。

熱海ATAMI2030会議

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http://renovation-atami.net

この「ATAMI2030」というのは、2030年に熱海の「独立」を目指す!という志をもとにつけられたネーミングだそうです。

 

実際の会議の様子はこちら。

熱海市長も参加して、まさに街を挙げて「熱海の再生」に取り組んでいます。

 


ATAMI2030会議 第6回(最終回)「構想&2030年に向けたプロジェクト発表」#6−1 OPENING TALK

 

廃れきった地元・熱海をどうやって再生させたのか?

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イベントの冒頭は、市来さんの熱海再生の取り組みの道のりをダイジェストで説明していただきました。

 

市来さんは、NPO法人atamista(アタミスタ)株式会社machimori(マチモリ)という二つの組織を運営されています。

ざっくり言うと、

 

  • NPO法人atamista(アタミスタ)

  → 「99℃」などの「人材育成」をメインに展開

 

  • 株式会社machimori(マチモリ)

  →   ゲストハウス「MARUYA」の運営や「熱海マルシェ」などの開催といった「エリア・リノベーション事業」をメインに展開

 

というかたちで棲み分けをして活動されています。

創業当初は、行政委託事業の収入がほとんどだったそうですが、現在は自社の事業収入が増え「自立した経営」ができるようになってきたそうです。


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熱海出身の市来さんが地元にUターンしてきたのが11年前の2007年。

そのころの熱海は「地方衰退」の象徴といえるほど、街がさびれきっていました。

中心地「熱海銀座」は30店舗中なんと10店舗が空き店舗。

写真をよく見るとわかるのですが、人が一人も歩いていません・・・。

 

ブログの冒頭の写真で紹介した、現在の活気溢れる熱海と同じ街とは信じられません。

実は、社会人になって2〜3年目くらいに熱海に日帰りで遊びにいったことがあったのですが(2008年か2009年くらい)、引いてしまうくらい人が少なくて驚いた記憶が蘇ってきました。誇張抜きで、ゴーストタウンだったのです。

 

市来さんが熱海に戻ってきた2007年当時は、そもそも同世代の人と会うことが全くなかったとのこと。

 

熱海市は高齢化率が46%という恐ろしい数字で、いわゆる「若い人」が冗談抜きで消えた街でした。

 

まして、熱海の中心街に出店しよう、起業しよう、などという人は皆無。

 

ゼロどころかマイナスからスタートした、市来さんの熱海再生だったのです。

 

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それが現在では、この写真(お祭りの様子)のように。

昔からの地元民と外から熱海にきて創業したり店を出したりして新たな熱海市民が「融合」して、熱海再生に取り組んでいるのです。

 

熱海に戻って11年、会社を立ち上げて7年、ここまで長い道のりを乗り越えて「熱海の奇跡」と言われる現在の活況があります。

 

街の課題が進むスピードに追いつかない

しかしながら、市来さんが話していたのは

 

「活気は戻ったが、それでも熱海の街の課題が進むスピードに追いつけない」

「自分だけでは、限界がある」

「同じように何かを起こすプレイヤーを増やさないといけない」

 

ということでした。

 

熱海を、将来にわたり本当に持続可能な魅力ある地域にしていくには、地域にもっともとおイノベーションを起こす人材を増やす、集めないといけない。

そういう経緯から、熱海市と提携したこのスタートアップ支援プログラム「99℃」は発足したのです。

 

行政(熱海市)も創業に全面協力!その先進的なスタンスとは?

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市来さんの次にお話されたのが、熱海市振興課の長谷川さん。

長谷川さんからは、熱海市のスタンスについてお話がありました。

 

結論から言うと、

「熱海の再生と課題解決は、行政だけではできない」

ということ。

 

だからこそ、熱海市の役割は、

「民間(市民)の創業をやりやすくする、市民の活動をささえること」

である、と熱弁されていました。

 

役所があれこれ細かく口を出す、悪しき前例主義に陥る、という「行政のあり方」を1全面的に変えないといけない。意識を変えないといけない。

あくまでも、熱海市の役割はサポートに徹すること、環境を整えることだと。

 

さらに、熱海市としては「熱海の奇跡」と言われている現状に決して安心していない、むしろ危機感を持っている、ということでした。

 

熱海は観光で食べている街なので、今後日本が人口減少していくと、中長期的には観光客が減る危機に立たされている。

 

人口(顧客)の「絶対数」が減るのであれば「リピート」を増やさないといけない。

ポイントとは、経済力のあるシニア層の熱海の訪問回数を増やすこと、シニア層の貯蓄を消費に回して経済成長に繋げることだと、考えているそうです。

 

熱海は行くとわかるのですが、坂と階段が多い街です。

なので、健康上の理由(足腰など)で、シニア層の観光訪問少ない、という数字が出ているそうです。

 

さらに、熱海市には別荘が9000世帯もあります。

せっかくある別荘の稼働しなくては意味がないので、熱海の別荘に人を呼び込む、アクティブ率を上げることが必要です。

 

そのためのポイントは「食」だと断言されていました。

 

毎日、いわゆる観光用のお店で外食するわけにもいかないので、質の高い「食」が街に必要だと考えているそうです。

 

また、宿泊中心に観光は回復しているけれど、人出不足も課題とのこと。

そこで熱海として考えているのは「泊食分離」です。

 

宿は宿泊業に専念し負担を減らし、「食」は熱海の街の飲食店に任せる、という発想です。

外国人観光客(インバウンド)だと、むしろ泊食一体が弊害になることが多いらしいので、そういう意味でも先進的な取り組みだと思います。

 

ただし「泊食分離」を実現するには、熱海の街に「クオリティの高い食」が根付くことが必須条件になります。

 

熱海の地域から生まれたイノベーターたちが登場!地域再生のヒントが満載のお話が聞けました

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イベントは後半に突入し、実際に「99℃」のプログラムから生まれた「地域を救うイノベーション」を体現する起業家・二組が登壇。パネルディスカッションがスタートしました。

 

登壇されたのは、次の二組の企業です。

 

①介護タクシーを熱海で展開する「伊豆のおはな」河瀬豊さんご夫婦

izuohana.com


②熱海エリアのケータリング「風のね」信太 育己(しんた いくみ)さん

kazenone.i-ra.jp

 

パッと見、普通の地元のおじさん(失礼ですが)にしか見えない素朴でいい人そうな方々なのですが、取り組まれている事業は途轍もなくイノベーティブ。

 

お二組のお話から、スタートアップの真髄をマジで学びました。

これからの日本と衰退する地域を救うのは、「伊豆のおはな」河瀬さんご夫婦や「風のね」信太さんのようなイノベーターなのだと思います。

 

介護タクシー「伊豆のおはな」の地域を救うビジネスとは?

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介護タクシー「伊豆のおはな」を経営する河瀬さん夫妻はもともと東京住まい。

海が大好きだった河瀬さん夫妻は、あるときから東京と熱海の二地域居住を開始。

そこで、観光客目線から居住者目線に変化したことで、あることに気づきました。

 

坂と階段が多い地形、高齢者が多い熱海。

「外出で困っている高齢者の方が多いのでは?」

ということです。

 

例えば、自宅から道路まで階段200段ある高齢者の方。

エレベーターのない山の上の団地の高層に住んでいる方。

 

そんな方のために始めたのが「介護タクシー」事業です。

河瀬さんはサラリーマンを辞め、さらにご夫婦で「階段介助」のノウハウを学びに専門機関に通いマスターし、事業免許も取得して事業を開始されました。

 

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介護タクシー「伊豆のおはな」HPより

 

さらに、熱海の救急車出動件数は年間3000件以上

これは、10万人規模の都市に匹敵(熱海の人口は約36000人)する数字です。

先ほどのように「家が道路から階段200段」という高齢者の方は、具合が悪い時に軽傷でも救急車を呼ばざるを得ないのです。

仕方ないといえば仕方ないのですが、熱海の救急車はわずか3台。

重症患者さんがいたときに、救急車が出動できなければ・・・。

 

ということで、消防署とかけあい、通常タクシーと救急車の間「救急患者搬送事業」も開始しました。消防署から事業者認定もらうこと、熱海市の条例改正することに半年かかったそうです。

 

5期目でやっと黒字化、ずっと赤字だったそうですが、現在では「介護タクシー伊豆おはな」は、熱海の生活に欠かせないインフラになっています。

 

ビジネスは「困りごと」の解決、差別化を徹底して「ニッチベスト」を目指すべき

事業を開始していくと、観光目的の利用も増えたそうです。

「伊豆のおはな」の介護タクシーと利用することで、高齢者の方も、坂や階段が多くて諦めていた観光地にもいけるようになったからです。

 

「20年ぶりに、山の上の温泉にいきたい!」

「みかん狩りにいきたい!」

「伊豆の名所を観光したい!」

「来宮神社の樹齢2000年の大楠をみたい!」

「起雲閣にいきたい!」

 

こんな願いもすべて「伊豆のおはな」の介護タクシーが叶えてくれます。

これは、利用者の方にすごい喜ばれるそうで、やりがいもひとしおだそうです。

 

また、介護は価格決まっているが、観光利用なら価格を自分たちで決められる、ことも事業上はメリットです。

また、河瀬さんの奥さんは看護師なので、同乗することで安心してもらえる、という付加価値も強みです。 

 

ビジネスは「困りごと」の解決

差別化を徹底して「ニッチベスト」を目指すべき

 


伊豆のおはなさんの介護タクシーの事例から学べるのは、

 

ビジネスとは詰まるところ「困りごとの解決」

 

だということ。

 

スタートアップだイノベーションだと横文字を並べると見失いがちですが、ここがとても大事な本質なのではと思いました。

 

さらに、階段介助の技術が必要な「介護タクシー」という「ニッチ領域」に特化して、「差別化」を徹底した事業を立ち上げたことも、成功のポイントだと感じました。

 

ただし、これは「坂や階段が多く、高齢化率46%の街」の「困りごと」をなんとかしたい、と思って事業を立ち上げた結果でもあることは、忘れてはいけないと思います。

 

ケータリングサービス「風のね」の地域を救うビジネスとは?

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次に、熱海(伊豆)エリアで出張ケータリング事業を展開する「風のね」の信太 育己(しんた いくみ)さんさんです。

 

信太さんは、夫婦ふたりで経営していた旅館を廃業。

食の仕事」をはじめたいとスタートしたのがこの出張ケータリング事業です。

 

食を仕事にしたいが、店を出店するのは費用がかかる。

借り入れ等で資金調達までして、事業を始めるべきか否か。

そうした課題を「99℃」のメンターと話すうちに、設備投資がかからずに展開できる、「出張ケータリング」という選択肢がみえてきたそうです。

 

別荘のホームパーティ、貸別荘などに出張してキッチンで料理を提供、後片付けまで全て込みです。

 

別荘に来ても、毎日外食するわけにもいかない。

奥さんも旅行先でつくりたくない。

 

そんなニーズにドンピシャリとハマりました。

 

そして、この「風のね」 が提供する料理は、普通の料理ではありません。

 

オーガニックに徹底してこだわる、素材にこだわる料理を提供しています。

 

熱海にも探せば素材にこだわっているお店がたくさんあることがわかったんです。

熱海レモン、昔ながらの豆腐、製法にこだわった干物・・・・。

ドレッシングから味噌、マヨネーズまで、すべて手作りして料理を提供しています。

 

信太さんが語っていたことですが、なるほどそうした料理なら、別荘にくるような顧客層にも支持されそうです。というか、自分も食べてみたくなりました!

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※「風のね」さんの出張ケータリングのお料理(HPより)

 

また、「風のね」さんのサイトのデザインも、そうした顧客層には支持されやすいデザインだと思います。オーガニックというと「手作り感」に走りがちかと思いますが、あえて高級感のあるデザインを選択されているのも成功の理由のひとつかもしれません。

 

ちなみに、こうしたデザインは「99℃」や熱海市振興課が運営する創業支援組織「A -Biz」のネットワークで紹介されたクリエイターさんが全て制作してくれたそうです。

 

スタートアップのアイデア、スキル、熱意はあるけれど、Webやデザインは弱い、という人でも、足りないものは地域のなかで応援があるのが熱海の強みかもしれません。

 

 

何が彼らを事業に駆り立てるのか?情熱の源泉とは?

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ところで「熱海の奇跡」に学んだ「スタートアップの真髄」とは何か?

それは、なぜその事業に駆り立てられるのか、情熱の源泉は何なのか、ということです。

 

介護タクシー「伊豆のおはな」さんは、開業から5年間赤字続きでした。

出張ケータリング「風のね」さんは、ダシを8時間かけてとる等、物凄いこだわりと手間をかけています。

 

儲かりそうだからやる、では赤字に5年間耐えられない。

儲けるだけが目的なら、8時間かけてダシを取る必要はないわけです。

 

その情熱の源泉は何なのか。

それぞれのストーリーも語ってくださっていました。

 

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介護タクシー「伊豆のおはな」の河瀬さんは、10歳のときに死にかけた経験が原体験になっているそうです。

 

3ヶ月間はICU(集中治療室)で管に繋がれて動けない。

1年間の入院生活。車椅子にも最初は乗れない。

あのとき、救急車がこなかったら、死んでいた。救われた自分がいる。

 

熱海に移り住んで、困っている人をたくさん見た。

事業として勝算があったか?

そこまで考えていなかった。

誰かがやらないといけない。なら、自分でやろうと思った。

 

 

それの想いが、河瀬さんの介護タクシー事業への情熱の源泉です。

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熱海の出張ケータリング 「風のね」の信太さんの場合は、旅館時代のある一人の女の子との出会いがきっかけでした。

 

小5なんだけど、これまでの人生で一度も旅行したことない女の子です。

7つのアレルギーを持つ子で、どこの旅館も対応できないことが理由でした。

 

信太さんも「何かあったら」ということで最初はお断りしたそうなのですが、どこか心に引っかかり「受けます」と連絡し直してしまったのだとか。

 

受け入れのためにアレルギーに対応できる食材を四方八方探したけれど、ドレッシングなども裏の原材料をみると「小麦」が入っていたりで、結局すべてを手作りしたそうです。

 

結果、女の子もご家族も、ものすごい喜んでくれた。

そして、3ヶ月に一度、旅館に泊まりにきてくれるようになった。

 

当然ですが、3ヶ月に一度だと用意が大変(笑)。

 

また、一組の家族にだけ別料理を提供するのは逆に手間なので、結局すべてのお客さんにオーガニックの料理を提供するようになったということでした(笑)。

 

最初は偶然のきっかけでしたが、信太さん自身もオーガニック料理を追求するのが面白くなって来て「これでいこう!」と思ったそうです。

 

お二人とも、事業にかける情熱の裏側に、こうしたストーリーがありました。

 

想いがあれば、ビジネスモデルや収益は後からついてくる、というと話をきれいにまとめすぎかもしれませんが、そうした想いや情熱が根源にあるかないか、これは事業を起こす上で、ものすごく重要なことではないかと思うのです。

 

スタートアップの真髄を、熱海の地で改めて学んだ気がしました。

 

ワークショップで「99℃」のスタートアップ支援プログラムを体験!

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イベントの最後は、ワークショップ形式で「99℃」の創業支援プログラムを体験しました。

 

現在、第3期生を募集中とのことでしたので、ご興味ある方はこちらをぜひご覧ください。

   ↓    ↓    ↓

renovation-atami.net

 

イベント後は、熱海の地元民が知る人ぞ知る名店で、海の幸をいただきました!

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イベント終了後は「熱海のまちあるきツアー」へ。普段は足を踏み入れない、熱海の歴史や風情をかんじるディープな街並みを散策しました。

熱海銀座から離れたエリアはまだまだ再生の手が及んでいないエリアも多数あるそうです。

 

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ここは熱海で人気の飲み屋さんがあった場所。

店主さんが高齢で店じまい後、駐車場になってしまったそう。全国各地の地方でこういうケースが増えているしそうですが、何とか食い止めたいと話されていました。


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懇親会は、この路地奥の、入るのにちょっと勇気のいるお店へ。


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地元民にも人気の知る人ぞ知る名店で、イベント打ち上げを行いました。

 

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地元「伊豆ラベル」のビールで乾杯!

楽しすぎて後は写真を撮り忘れました(笑)

 

都内からアクセスもいい熱海。

興味が湧いた方はぜひ足を運んでみてください(^^)

 

また「熱海の地域再生」に興味を持たれた方は、こちらの記事や市来さんの書籍もぜひ読んでみてください!

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www.hirokiyokoyama.jp

 

熱海の奇跡

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