横山弘毅のブログ Education & Marketing

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南米ペルーで痛感した教育とビジョンの重要性

初めて南米ペルーを訪問

f:id:hirokiyokoyama:20190106003523j:image2019年、あけましておめでとうございます。

年末年始は南米ペルーに滞在していました。

紅白も年越しそばもおせちもお雑煮もない新年で、お正月感はまったくないですが、いろいろと勉強になる南米初体験でした。

インカ帝国の首都クスコからマチュピチュへ

今回は、東京からカナダのトロント経由で飛行機を22時間乗り継いで地球の裏側、ペルーの首都リマに。

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ペルー到着後は、さらに飛行機を乗り継いで標高3400mのクスコ、さらにそこから「天空都市」マチュピチュへ。

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インカ帝国の叡智と不思議に触れて、ペルーを堪能してきました(話が逸れますが、親戚がペルーに移民していたり、父親も若いころペルーに住んでいたりとかの事情で縁があります)。

 

観光の話はそこそこに、初めて南米、そしてペルーを訪問して、現地で感じたこと、考えさせられたことを、自分の備忘も兼ねて記しておきます。

 

マチュピチュにいく途中で目にした、作りかけの家や道路

マチュピチュ遺跡はクスコから電車で3時間、ペルーアマゾンのジャングルの奥地にあります。

マチュピチュに向かう列車は、昔(30年くらい前)は、実は日本の横須賀線の車両(中古の払い下げ)走っていたそうです。

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いまでは「ペルーレール」「インカレール」という最新列車(フランスの協力で作った)が走っていて、すっかり綺麗になっています。

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父親も約30年ぶりのペルー訪問だったのですが、空港から街並みから道路から、リマもクスコもすっかり綺麗になっていて驚いていました。

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マチュピチュに行く途中は、ペルーの雄大な自然と景色を堪能できるのですが、ところどころ目につくのは、作りかけ?(未完成で放棄?)になっている家や道路・・・。

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父親に聞いてみると「ペルーではよくある」との返答。写真はないんですが、村ごと?作りかけ、みたいな場所もありました(°_°)

 

1カ月で作りあげる中国、作りかけのペルー

父親はここ最近、中国で仕事をしていたので「中国なら1ヶ月で全部つくるね」とのこと。

ヒトもカネも桁違いということもありますが

・やると決めたら、もの凄い勢いでやり遂げる中国

・いつまで経っても完成しないペルー

爆発的に発展する国とそうでない国、このコントラストは考えさせられるものがありました。

 

W杯は予選突破できればOK、優勝は目指さない

どちらが良いか悪いか、どちらが幸せか、是非は置いておいて、ペルーののんびりした国民性は色んなところに現れているそうです。

 

例えばサッカーのW杯。

南米はサッカー強豪国が多く、ペルーもW杯に何度も出場していますが、選手も国民も「決勝トーナメントに進めればOK」というかんじで「優勝目指すぞ!」とか「ブラジルやアルゼンチンを上回るぞ!」みたいな気概はゼロらしいです。

 

これは、他の中南米の国もそうらしいですが、パラグアイやグアテマラとかも「世界一を目指すぞ!」みたいなかんじではなく「お祭り騒ぎの楽しさ優先」みたいなラテン気質が災いして、万年中途半端な成績に終わってしまうとのこと。

 

そこでいうと、ブラジルは他の中南米の国々と違い、ポルトガル植民地だったこともあってか(ペルーをはじめ、他は元々スペイン植民地)国としての「野心」みたいなものがあります。

 

メキシコも毛色が違うそうで(最近は国としては勢いがそこまであるわけでないですが)、オリンピックやW杯も開催したりと、気合いが入っています。

 

ビジョンがあるリーダーがいるか、そうでないか

そうした国民性、みたいなものに加えて、ビジョンがあるリーダーがいるかいないかも、その国の発展に大きな影響がやはりあります。

 

代表格は中国の習近平首席、ロシアのプーチン大統領などでしょうか。

特に、習近平さんは「一国一帯」など大きなビジョンを掲げ、実際に国を前進させていく推進力、牽引力は圧倒的なものがあります。

 

最近「電子国家」として話題の北欧エストニアも、旧ソ連から独立後、当時32歳の若きリーダー、マルト・ラール首相の強力なリーダーシップとグランドデザインの元に、国の改革を推し進めていきました。(参考:ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来

 

ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来

ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけた つまらなくない未来

 

  

そこでいうと、全部がそうではないですが、中南米の大統領や政治家は、私腹を肥やすことに熱心だったり、汚職も多かったりと、そういうビジョナリーな政治リーダーは正直不在です。

 

世界遺産クスコの石垣、驚異的な技術と叡智

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かといって、ペルーが他の国々に劣るのか、というとそんなことはなく、素晴らしい歴史や文化的遺産はたくさんあります。

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例えば、世界遺産になっているクスコの街で多く見かけるこの石垣。約500年前のインカ帝国時代の遺産ですが、驚きべき精密さです。

(写真は有名な「12角の石」です。)

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同様の精密な石垣はマチュピチュにも数多くありました。

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二度びっくりなのは、インカ帝国は「鉄」を持たない文明だったということ。

近代的な器具を全く使わずにこの精密な石造りの建物を構築していたことです。

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石を切り出した跡が残っていました。

インカ時代は、日本でいうとちょうど戦国時代〜江戸時代初期です。日本のお城にも石垣があり、アレはアレで凄いのですが「カミソリの歯一枚も入らない」と言われるインカの石垣は、ちょっと異次元ですね。

 

レガシーがあるが、文化的リスペクトや関心が薄い

インカの人々の叡智に感動していましたが、ペルーの人々の、自国の歴史や文化に対する関心やリスペクトは高くないのだそうです。

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もちろん自分を含めた日本人でも、自国の歴史や文化に全員が全員、精通しているわけではないですが、ペルーが多部族の国家、ということも多分に関係しているそう。

 

ペルーは大雑把にわけると

・スペイン人(侵略・支配者側)の子孫

・インカをはじめインディオの子孫

・その混血の人たち

・日系をはじめとした移民

で成り立っている国です。

 

「マチュピチュ凄い!」

「クスコ凄い!」

 

と海外から注目が集まっても、例えばスペイン系の人々(マジョリティ)からすると、自国ペルーの世界遺産とはいえ「先住民の田舎の人が大昔につくった建物でしょ」みたいな感覚がどこかにあり(センシティブな話ですが)、関心も薄いのだそうです。

物理的に遠いのもありますが、クスコやマチュピチュに行ったことがない、というペルー人もたくさんいるそうです。

 

実は、崩れかけてきているマチュピチュ

クスコやマチュピチュは素晴らしい歴史遺産でもあり、重要な観光資源でもありますが、その保護はペルーではあまりなされていないそうです。

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実はマチュピチュは結構崩れているところがあるのですが、修復はほとんどされていません。

父親も30年ぶりにマチュピチュにきたのですが「ここは昔はこうだったけど、ここが崩れている」みたいなところが沢山ありました。

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ユネスコからは「ちゃんと保護しないと世界遺産から外すぞ!」と何度も注意されているらしいのですが、修復や保護は一向に進んでいないのが現状だそうです。

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こんなかんじで、崩れた遺跡を元あった場所のすぐ近くに積み上げているだけのところがたくさんありました(いつか修復するよ、というポーズらしい)。

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この写真の中央部の石がポツンとあるところにも、前は何か塔のようなものが建っていたそうです。

 

今回は見に行きませんでしたが、有名な「ナスカの地上絵」も、ペルー政府の保護はそこまで熱心というかんじでもなく(かけられるお金もない、というのもありますが)、今のままだといずれ風化してしまう危険もあるそうです。

 

行き着くところは「教育」

何を持って幸せとするか「幸せの価値観」はいったん置いておいて、「その日が楽しければOK」というラテンの気質の国民性、国の歴史文化遺産をあまり大切にしない姿勢など、「国の発展」を考えるときには弊害になるのかもしれません。

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写真はペルーの小学校

 

国民性、文化、みたいな話になってくると、結局行き着くところは「教育」です。

さらに、国をどう発展させていくのか、グランドデザインを描き、推進できるリーダーを育てるにも、やはり「教育」です。

 

ペルータイムとマチュピチュのルール

これは他の国やアジアもそうかもですが、飛行機や移動の車、バスなどは、遅れてまくり、突然の変更ありまくりでした(笑)

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ペルーの首都リマからクスコへの飛行機は10時間近く遅れて、空港についたら怒りまくる客が大勢いて、南米の洗礼というかんじでしたが、「ペルータイム(要は遅れて当たり前、という意)」という言葉もあるくらいで、時間が守られる、ということはほとんどないようです。

 

それから、マチュピチュは観光客が増えていることもあって、

「午前・午後で入れ替え二部制」

「入場は3時間まで」

「ペットボトル持ち込み禁止」

とか、ルールがいろいろあるのですが、実際に行ったら、ほとんど守られていませんでした。(運営側が自ら破っている)

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マチュピチュの駅までの帰りの送迎バス(めちゃくちゃ並ぶ)も、割り込みまくり、混みまくり、で、正直あまり良い思いをしない観光客も大勢いると思います。

(マチュピチュは現地ガイド不在では今は入れないのですが、そのガイドの中身もかなり微妙だった。ガイドさん自体は良い人ではありましたが)

 

個人としては「旅の思い出」として笑って済ませるのですが、観光立国を目指していくのであれば、いろいろ改めていかないといけないところがたくさんありそうでした。

 

父親も「変わってないね」「だから国がなかなか発展しないね」とこぼしていましたが、突き詰めると、国民性や歴史・文化的素養みたいな話になってくるので、行く着く先は「教育」になっていくのだと思います。

 

そういう意味では

「国を変えるために、教育を変えよう」

と動いているライさんのような若いリーダーを輩出しつつあるネパールのような国が、10年後20年後には、目覚ましい発展を遂げているのかもしれません。

 

日本はどうか?

特に結論があるわけでもなく、初めて南米ペルーを訪問してみて、かんじたことをつらつらと書き記してみました。

 

ただ、「国を発展に導く、ビジョンとリーダーシップ」という点では、日本もどうなんだ、と考えさせられることも多々ありました。

そこに「教育」の果たす役割は非常に大きいと思いますし(特にマインド面)、自分としても何をしていけるのか、考えさせられる今回の南米ペルー初訪問でした。

 

食べ物が美味しく見所満載のペルー!

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最後に。偉そうにペルーについてアレコレ書きましたが、クスコやマチュピチュなどの歴史文化遺産は素晴らしいですし、食べ物も美味しくて、想像していたより治安もまずまずですし、旅行先としてはとても魅力的だと思います。

(フォローになっているか?汗)

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市場は活気がありました

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日本で見かけない食材も

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首都リマは海沿いで海鮮が美味しい

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日本人の口にも合います

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ペルーのフルーツは最高です!

飛行機など移動はちょっと大変ですが、興味のある方はぜひ行ってみてください(^ ^)