横山弘毅のブログ Education & Marketing

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「ゼロ高 VS オランダコーチング型教育」勉強会を開催しました!

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昨日は、オランダブラザーズのひとり、北海道教育大を卒業したばかりで4月に東京学芸大学大学院の「AI×教育」専攻に進学する長澤瑞木さんに、ホリエモン主宰・ゼロ高の内藤代表がオランダの教育事情について聞きたいことを聞きまくり、参加者の方からも質問をもらいまくる、という勉強会を開催しました。

さらに文科省の異端児・水畑さんにも参戦していただき、異種混合の教育ディスカッションバトル(?)の様相を呈したイベントに(^.^)

オンライン中継でも、北海道の奥尻島から米国アトランタ(驚)まで、30名以上の方が参加してくだいました!感謝!

 

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長澤くんは、昨年7月にクラウドファンディングで資金調達して、オランダの教育視察に行ってきました。

現在「Edtechzine(エドテックジン)」という教育メディアで人気連載コーナーを執筆中です。実際に、オランダの複数の学校や教員養成大学で見聞きしてきたことを、詳しく紹介しています。

edtechzine.jp

 

ゼロ高・内藤代表は、ホリエモンが発起人、主宰となって昨年開校となり話題となった「キャンパスも座学もない、行動して学ぶ学校」です。

zero-ko.com

 

今回は、ゼロ高・内藤代表が「オランダの教育について詳しく知りたい!」ということで、長澤くんに聞きたいことを聞きまくるスタンスで開催しました。

 

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内藤さんから最初に課題提起としてあったのが(ゼロ高が解決したい課題でもありますが)、「3年間、学校で座学で知識を詰め込みされるけど、世の中にどんな大人がいて、どんな仕事があるか、全然知らないまま、突然、やれ大学進学だ、やれ就活だとなるから、学ぶ意味もわからないし、学ぶ意欲も湧かないし、結果的にみんなつまらそうに働いているし、それってまずくないかい?」という話(要約してます)。

 

ゼロ高の場合、通信制高校のサポート校、という仕組みになっているので、通常の高校3年間の学習内容は、わずか2ヶ月で終えることができます

のこりの時間は全て空いているので、生徒が好きなことに取り組めます。

提携先のいろんな企業や起業家など、おもしろい大人と仕事に触れる機会が用意されていて、ゼロ高生は世界がとっても広がります。

  ↓     ↓    ↓

zero-ko.com

 

オランダって、そういうの(子どもが、どうやって大人や社会と接点を持つか?)どうしてるの???

というのが、最初の問い。

 

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そこで長澤くんから紹介があったのは、オランダの「テクナジウム」という教育手法。

  • 午前中はインプット&ティーチング型の授業
  • 午後は課題解決(答えのない問題)&コーチング型の授業

という二本立ての教育プログラムの学校です。

特筆すべきは、オランダの企業からリアルな課題を学校に投げてもらい、生徒がその課題に中長期的(数ヶ月単位)に取り組む、という仕組み。

例えば、「空港からアムステルダム(首都)までを繋ぐ鉄道の騒音が問題化しているが、どう解決したらいいか?」みたいなガチな課題に取り組むそうです。

よくあるビジネスプランコンテストのように、「わいわいグループワークして、アイデア出して、表彰されて終わり」みたいなその場限りになりがちな取り組みではなく(これはこれで学びもあると思いますが)、本格的に課題解決に取り組み、仕事や社会の何たるかを肌身で感じてもらいます。

地域の企業から課題が持ち込まれる、というのはスタンフォード大学の「d-school」に似ているな、と思いました。


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それから、オランダ教育の代名詞「イエナプラン」の学校についても質問&ディスカッションが深掘りされました。

イエナプランは、

  • 学年混合で学ぶ
  • 時間割は生徒ひとりひとり自分でつくる

というスタイルの学校です。

 

日本でも、名古屋市や広島県福山市で「日本版イエナプラン」といえる学校設立の動きが広がっています。

www.nikkei.com

 

ちょっとびっくりしたのは、この名古屋と福山の例は公立校なのですが、文科省的には学習指導要領に沿っていれば、学年を廃止してもOKらしいです。特区とかではなく、やろうと思えばできるらしい。

 

最近話題の千代田区立麹町中学校も「固定担任制を廃止」して担任を週替わりローテーション制にしています。

日本の公立校は指導要領とかでガチガチなのかと思ってましたが、工夫や学校ごとの裁量の余地はあるんですね、、、!

 

イエナプランに関しては、地方とかで1学年の生徒数が少ないと自然と学年混合になったりしますが、今後少子化の進む日本にはマッチしやすい仕組みかもしれません。

 

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ハイレベルな参加者の方からも質問が出まくり!

学びや気づきも深まりまくりました。

 

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これはオランダの学校の教室の様子。

とってもカラフルで楽しげな空間。

(そうではない学校もありますが)

 

ちなみに日本の公立校は無機質なデザインが多いですが、これも別に決まりがあるわけではないそうで、実は自由!

文科省の水畑さん曰く「日本人のデザインセンスの問題と、あとは(無機質な定番デザインの方が)安いからでしょう」とのこと。

確かにお金の問題は大きいですね・・・。

 

オランダの教育システムでおお〜というところを他にも挙げると

  • オランダの教員養成大学は、大学1年から「毎週」教育実習がある!
  • 学校のクラスは担任2名体制が基本!
  • オランダの教員は、コーチングスキルを大学で専門的に学ぶ!
  • 16:00には学校が閉まるので、先生も帰宅!
  • オランダの先生はダブルワークしている人が多い!
  • 学校設立の自由が保障されていて、200人以上生徒を集められれば学校を設立できる!

などなど、興味深い日本との違いがありました。

 

ただ、実際にオランダ視察してきた長澤くんからは、オランダの教育制度のマイナス面もいろいろと話してもらいました。

メディアには、オランダの教育は「学年がない」「時間割がない」「宿題がない」みたいなトピックが先行して、すべての学校がそうかのように書かれている面もありますが、そうでない学校もあります。

また、「なぜ、時間割がない(正確には、ひとりひとり自分でつくる)」のか、その狙い(教育目標)をしっかり理解しないと、「手段」が「目的」化してしまう危険もあると思います。

 

今回は、学校の先生から教育ビジネスに携わる方、海外の学校で先生として活躍する方、文科省の方、大学生、など多様な方に参加していただき、ディスカッションができたのが良かったのではと思います。

書ききれないくらい盛り上がりましたので、第2回も機会があれば開催したいと思います〜(^ω^)

 

長澤くんのEdtechzine連載

edtechzine.jp

 

ゼロ高・内藤代表(が多分書いている)Note 

note.mu