888ページ!分厚いことでも話題の『学習する学校』をちょこっと読んでみた
知り合いにそそのかされて、888ページという恐ろしく長くて分厚い本『学習する学校――子ども・教員・親・地域で未来の学びを創造する』をうっかり購入してしまいました。
著者のピーター・ゼンゲは、世界的に有名な学者さんです。
ピーター・M・センゲ博士は、SoLの創設者であり、マサチューセッツ工科大学の上級講師です。著書である『The Fifth Discipline: the Art and Practice of the Learning Organization』(『最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か』徳間書店、1995年)は、ハーバード・ビジネス・レビュー誌より、過去75年間における最も優れた経営書の1つであると評価されました。
Business Strategy(1999年9月/10月号)では、センゲ博士を、「この100年の間に、ビジネス戦略上の最も大きな影響を与えた24人の1人」であると述べています。
とにかく凄い人だということは伝わったかと思います。
ピーター・ゼンゲ博士の偉大な経歴以上に凄いのが、この本の厚さ。
一般的な厚さ(200P前後)の本と比較してみました。
絶対に足の上に落としてはいけないマテリアルです。
疑う方のためにページ数をチラ見せ。
881ページ目を読み終える頃には眼球が猛烈なSOSを発しているかもしれません。
で、結局「学習する学校」とは?
本の分厚さばかりに注目が集まりがちですが、『学習する学校』ってなんなの?
学校なんだから学習するのは当たり前でしょ?
そんな疑問をお感じになられたのではないでしょうか?
でも、ちょっと考えてみてください。
いまの学校のあり方に、疑問や不満を感じている方、多くないですか?
勉強はつまらないものだし苦しいものだ、という当たり前、それ本当ですか?
この本でぜひ読んでほしいところは、888ページのうちの、50P〜100Pくらいのところです。
現在の「学校の当たり前」は19世紀なかば、産業革命後に新しく作られたもの
50P〜100Pあたりに書かれているのは、「いま現在の学校の当たり前」と思われいるものの成り立ちです。
現在の学校のあり方は、産業革命後の19世紀半ばに「工場の組み立てライン作業」にアジャストして規則正しく我慢強く働ける労働者を大量に育成するために、人類の歴史のなかでは比較的新しく作られた方式ですよ、ということが書かれています。
- 生徒を年齢で分け隔てる
- 20〜40人ほどの人数でクラス分けする
- すべてが画一的なスピードで管理される
- 始まりと終わりのベルに従って行動する
などなど。
これらはすべて「工場での労働」にアジャストするための仕掛けです。
そして、この『学習する学校』で提起したいのは、おそらく下記の一節だと思います。
「学校は、命令や指令、強引な順位付けなではなく、学習の方向付けを導入することで、持続可能性のある、生き生きとした、創造的な場に変えられる(本書18Pより抜粋)」
おおー。なんかめちゃくちゃ良い感じですね。
本のなかには、こうした新たな(本来の?)学校のあり方を実現するためのヒントが詰まっています(ざーっと読んだ感じ)。
888ページとか分厚くて読めないぜ!という方に朗報。
知り合いが『学習する学校』の勉強会を開催します!
関心のある方は、こちらのリンクから👇
https://www.facebook.com/events/437855340198550/permalink/450828008901283/
怖いもの見たさのあなたはぜひ本書を手にとってみてください。
とりあえず50P〜100Pあたりを読むだけでも、かなり勉強になります。

学習する学校――子ども・教員・親・地域で未来の学びを創造する
- 作者: ピーター M センゲ,ネルダキャンブロン=マッケイブ,ティモシールカス,ブライアンスミス,ジャニスダットン,アートクライナー,リヒテルズ直子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2014/01/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (8件) を見る